昨年、国立奈良女子大学文学部人間科学科に3年次編入した田中智子さんが、大学生活の様子を知らせてくれました。
「様々な不安を抱きながら入学した」と言う田中さんも、現在大学4年生。
本校在学当時、2年生の夏から受験が終わるまで、編入試験対策一色だった頃がつい昨日のことのように思い出されます。
田中さんの大学卒業後の目標は、「中学校の英語教員になること」。
通常の大学のカリキュラムに加えて、教職のための単位も修得していかなければなりません。編入した初年度は、相当数の教科を履修していました。以下の表は、田中さんの一週間の時間割です。
時間帯 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
1限 9:30-10:30 |
教育相談 | 道徳教育の 研究 |
人間科学への いざない |
教育史概論 | 教育課程論 特別活動論 |
2限 10:40-12:10 |
社会教育論 | 日本国憲法 | 英語コミュニケーションA | 教育学概論 | |
3限 1:00-2:30 |
アメリカ言語文化史 概論 |
対人心理学 特殊研究 |
英語理論概論 | 教育人間学 特殊研究 |
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4限 2:40-4:10 |
健康運動実習 | 遊び文化論 特殊研究 |
教育学研究 演習 |
身体文化史 特殊研究 |
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5限 4:20-5:50 |
中等英語科教材 内容論A |
教育心理学 | 教育方法の理論 と実践 |
*ピンク‥専門科目 黄色‥教職教養 青色‥教職(英語)の専門科目緑色‥一般教養
月曜日から金曜日まで授業がびっしり入っていて、空き時間が本当に少ないですね。
こんなハードなスケジュールですが、田中さんは恵まれた環境の中で意外と楽しく、充実した学生生活を送っているようです。
「コースの学年担当の先生のご厚意により、同じコースの友人をチューターとして編入生に付けてくださったおかげで、時間割や授業の相談、学校生活のことなど相談でき、また歓迎会も開いてくださりすぐに同じ専攻の友達と親しくなれ、友人関係の不安はなくなりました。
単位は自分の専門科目、教職の一般教養、英語の教免取得のための言語科の授業を、学科を跨いで受けないといけないため、2年間で約130単位程取得しなければいけません。専門科目と取得したい免許科目が同じならもう少し少ないです。ほぼ毎日1時間目から5時間目まで授業が詰まっているというのは、本当にハードです。しかし集中講義などを上手く利用することにより、教員免許を採ることは可能です。
編入生は忙しいと言われる中、編入生でも教職をとる学生は多いです。結局は本人のやる気次第です。そしてなにより奈良女に入って良かったことは、知識を与えてもらい「学び」、そこから「興味」を持ち、考えを深めていくことができることです。特に私の教育学人間学コースの先生方は、学生にたくさん質問し、「考える」という機会をたくさん与えてくれます。コミュニケーションペーパーという授業感想の紙を毎回利用し、学生の意見を聞いてくれます。先生方との距離が近いところも、奈良女の良いところです。
志望校と自分が学びたかったことが一致していたからこそ、学ぶことの楽しさを知り、こんなに充実した生活が送れているのだと思います。」
この6月には教育実習、8月は集中授業と相変わらず忙しい日々を過ごしている田中さんですが、大変な感じは少しもなく、生き生きとした表情がとても印象に残りました。
大学卒業後は大学院への進学も視野に入れているとのこと。希望の大学編入を実現したように、将来の夢もしっかり実現できそうです。