毎夏、大阪市内にある創造社デザイン専門学校さんには、世界各国からのデザイン専攻の学生が集まります。日本の学生と共同で約2週間の国際ワークショップが開催されているのです。デザインの世界でも、世界の共通語は英語。今年もOCFL英語通訳・翻訳科の1・2年生4名が、授業で身につけた高い語学力と通訳スキルでワークショップでのコミュニケーションの橋渡し役として活躍しました!毎年、ひとつのプロジェクトを日本人&外国人学生たちが力を合わせて完成させます。今年のテーマは〈茶室を作る〉こと。より良い作品の完成を目指し、白熱したディスカッションやプレゼンテーションが行われました。通訳を担当したOCFLの学生たちも、デザイン学生たちの熱意に負けないように悪戦苦闘をしつつ、精一杯の努力と周囲のサポートで充実した2週間を乗り切り、経験というかけがえのない財産を得たようです。
今回の通訳インターンシップに参加した4名のコメントです。
英語通訳・翻訳科1年生 竹内詩織さん
「はじめてのインターンシップということ、海外からたくさんの留学生が来るということでとても緊張しました。日本人の学生と留学生の間に入ってコミュニケーションのお手伝いをしました。一番難しかったのは、自分の知っている単語を使って、できるだけそのまま日本語から英語に訳すことでした。実際に実習が始まると簡単な単語でさえも出てこなくなってしまうことがありました。デザインのワークショップだったので、抽象的な表現やニュアンスの違い、日本語で言われても分からないものもあり、とても大変でした。そんなときは創造社デザイン専門学校の先生に助けていただき、いろいろアドバイスもいただきました。最終日に留学生から「大変だったでしょう。通訳してくれてありがとう」と言ってもらったときはとても感動しました。2週間ちょっとという短い時間の中でとても貴重な通訳の体験ができ、新しい出会いもあり充実したインターンシップとなりました。これからも様々なことに挑戦していきたいと思います」
英語通訳・翻訳科1年生 須山彩香さん
「通訳という立場でインターンシップに参加して、その大変さを改めて感じました。留学生は、アメリカ、ブラジル、マレーシア、シンガポールなど国際色豊かな顔ぶれでした。最初は話すスピードや発音に慣れず、また、デザインワークショップということで出てくる単語も聞いたこともないものばかりで、私はいつも電子辞書を持って間違えてはいけないという不安感から積極的になれませんでした。しかし、みなさんがゆっくり、わかりやすく話しかけてくれ、 “しっかりしなきゃ” と思い、そこから ”こんなチャンスはないんだ” と自分に言い聞かせ積極的に取り組むよう心がけ、自分なりに努力しました。実際にプレゼンテーションはうまくいき、とても良い作品が完成しました。そして、他国の人たちとコミュニケーションをとるという楽しさを改めて感じたのと同時にもっと勉強をしなければとモチベーションも上がりました。このインターンシップでたくさんのことを学び、自分自身も成長することができたと思います」
英語通訳・翻訳科1年 アーブ詠美さん
「世界中から集まったデザイナーの卵たちのディスカッションやプレゼンテーションの通訳をしました。難しかったことは、留学生はいろんな国から来ていて、英語が母国語ではない人も多く、そんな人たちのアクセントの強い英語を聞き取ることと、日本語でもよくわからないデザインの専門用語が飛び交うことでした。一番大変だったのは、茶道の先生がお茶の点て方をレクチャーする際の通訳です。日本の伝統的なものを表現できる英語が思いつかず、とても苦労しました。しかし、茶道の先生にも大変喜んでいただけてとても嬉しかったです。フェアウェル・パーティーではたくさんの人に、私たち通訳者がいなければこのワークショップは成功しなかったと言ってもらえて本当にうれしかったです。予想以上に苦労の連続でしたが、来年もチャレンジしたいと思うのは、やはり人と人とのコミュニケーションのお手伝いをする『通訳』という仕事が好きなんだからだと思います」
英語通訳・翻訳科2年 村松かおりさん
「昨年に引き続き、2年連続で国際デザインワークショップの通訳インターンシップを経験させていただきました。やはり昨年の経験があったので、今年は落ち着いて通訳できたと思います。どうしても専門用語は難しいですし、制作に慣れているデザイン学生さんたちは先の展開が読めるものの、私たち通訳者は次の予想がしづらく、通訳するのに難しい面もありました。通訳業務に支障が出ないよう、しばしば作業中に進行状況を尋ねることがありましたが、状況が分からなければ通訳ができないということをみなさんが理解してくださっていたので、快く教えてくださいました。初日にちょっとしたトラブルがあったのですが、落ち着いて毅然とした態度で通訳をした結果、スムーズに話がまとまり、『本当に助かりました』という言葉をかけていただきました。実際に通訳者として働くとうことは、楽しい内容の会話だけではなく、こういったトラブルを通訳しなければならないと思いますので、とても良い経験になり自信がつきました。いつも通訳の授業で言われていた『通訳者は影の存在だから出過ぎることなく、居たか居なかったか分からないのが良い通訳者』というのを実践できたと思います」
大阪外語専門学校では、毎年多くの通訳・翻訳・語学に関するインターンシップが数多く行われています!今年10月にも、2件のインターンシップを予定しています。ぜひみなさんもこのようなチャンスを生かし、〈語学を活かした仕事をする〉〈世界の架け橋になる〉といった将来の夢をかなえてみませんか?