「スポーツの秋」とよく言われますが、秋は本当に大小のスポーツ大会が目白押しです。
今年9月に、来年のリオ五輪出場権のかかるFIVBバレーボール・ワールドカップ男子大会が行われたのは記憶に新しいと思います。特に日本男子チームは、若手選手たちの大活躍もあり、戦前の予想を上回る成績を収め、広島・大阪・東京の各会場に超満員の観衆が詰め掛けました。
9月16日〜17日に行われた大阪大会の盛り上がりを影でサポートしたのが、OCFLの学生6名です!OCFLの学生は、大阪で行われるバレーボール国際大会の英語アナウンスを、大阪府バレーボール協会さまに任せていただいています。今年は6月のワールド・リーグに続いて2度目のオファーをいただきました。
今回は学内オーディションを勝ち抜いた1年生・中尾美優さん、前田愛さん、中辻千春さん、上浦萌さん、橋本彩音さん、そして2年生・和田真知さんの6名が今回の大役に就きました。コート・アナウンサーは副審のすぐ後ろの席に座り、試合前の選手入場、国歌斉唱、試合中の選手交代やタイムアウト、試合終了などのアナウンスをすべて英語で行います。DJさんの軽妙なトークと息を合わせながらも、冷静に試合状況を見つめ素早く的確な判断をしながらアナウンスを入れなければなりません。コート・アナウンサーは、スムースに試合を運営するキーパースンなのです。そして、アナウンサーをサポートするアシスタントも大事な役目で、アナウンサーとアシスタントの二人一組で試合に臨みます。
6名のうち3名は、6月のワールド・リーグを経験しているのでかなりスムースに進行できたようです。今回初チャレンジの3名は、初めての大舞台で緊張しながらも、滑らかな発音と度胸で無事に大役を果たしてくれました。
そして今回は初の試みとして、日本の試合で会場の盛り上げ役である応援リーダーも担当しました。お揃いのジャパンの真っ赤なシャツを着て、大観衆の中でスティックバルーンを使ってのリーダー役。最初は緊張していたようですが、会場のみなさんと笑顔で応援する一体感は格別だったことでしょう。
大会運営を担当する国際バレーボール連盟様や大阪府バレーボール協会様、そしてテレビ局のスタッフのみなさまからも、毎回OCFL生の英語力と向上心の高さを誉めていただいています。今後OCFLに入学される方たちの中から、またコート・アナウンサーが誕生するかも知れません!スポーツやオリンピック・パラリンピックが好きで、英語の好きな人には大チャンスですね。
参加者6名のコメントです。
●キャビンアテンダント・エアライン科1年 橋本彩音さん
2日目のチュニジア対イタリア戦のアナウンスを担当させていただきました。前日の夜から選手の名前と顔を覚えるように努めました。しかし、アナウンスの席に座ると、頭が真っ白になり覚えてきたものを忘れてしまいました。自分に落ち着くことを言い聞かせ、選手交代などはミスなくアナウンスすることができました。今回実感したのは、バレーボールのひと試合に、思っていた以上の人数の人たちが関わっているものなんだということです。テレビ局の方々、審判の方々、応援団の方々、モップ係の方々、そして観客の方々・・・たくさんの方がサポートし合っているからこそ成り立っているのだと実感しました。この体験は、私にとって貴重なものとなりました。
●総合英語科1年 上浦萌さん
大会初日のアメリカ対ベネズエラ戦、2日目の日本対ベネズエラ戦をアナウンスさせていただくことになりました。やはり日本戦は地上波の中継もあり、初日より緊張し、手が震えるほどでした。試合が始まってから、タイムアウトのブザーが応援の声や音でかきけされ、少し遅れてしまったり、少し早口になってしまっていたり、終わってからももう少し落ち着けたらよかったのに、などくやしい気持ちでいっぱいになりました。その経験を無駄にしないように、3日目は前田さんのアシスタントとして全力でサポートできるように気持ちを切り替えました。6月のワールド・リーグ、そして今回ともに本当に貴重なよい経験をさせていただいたと思います。アナウンスだけではなく、目上の人に対する対応や挨拶など、これから社会で生きていく中で必要なこともたくさん学ぶことができました。
●総合英語科2年 和田真知さん
最も嬉しかったことは、FIVBのRepresentativeや国際審判の方から、発音が綺麗でわかりやすいアナウンスだったとお褒めの言葉をいただけたことでした。また、ひとつの大会が、番組が、どれだけの人と協力と努力によってつくられているのかを実感体験することが出来ました。正直、連日長時間にわたる勤務はしんどかったですが、それ以上に得るものがたくさんありました。役員控え室は笑いが絶えないところはとても関西らしく、とても楽しく過ごすことが出来ました。今回関わってくださった方々は社会人になる私にとって、模範的なロールモデルばかりでした。彼らの仕事に対する姿勢を忘れず、私も来年春から新社会人として頑張りたいと思いました。
●英語通訳・翻訳科1年 中尾美優さん
私は6月のワールド・リーグを経験しているので、その経験を生かして今回新たに加わった3人に教えたりすることもあり、改めて責任感というものを強く感じました。私は初日のイタリア対イラン戦、そして最終日の日本対イラン戦を担当しました。ワールドカップは大会規模が前回より比べ物にならないほど大きく、試合が始まった途端これまで感じたことのないような緊張感を覚え、試合中もずっとドキドキしていました。この試合を振り返ってみると、たくさんミスをしてしまったことに自分に対して納得がいかず、情けなくて悔しいなと思いました。しかし、テレビ局の方が笑顔で「その悔しさをバネに次頑張ったらいいんだよ」と言ってくださり、この失敗を反省し次に生かすことが大事だと思えるようになりました。3日間は短いようで、本当に長くて意味のある3日間でした。
●英語通訳・翻訳科1年 辻本千春さん
2日目のアメリカ対イラン戦でアナウンスを担当しました。「自分にできるのか」「ミスはしないか」と、朝から不安でいっぱいでしたが、本番ではアシスタントについてくれた中尾さんの補助のおかげもあり、いつの間にか楽しんでいる自分がいました。最終日は日本対イラン戦で中尾さんのサポートするアシスタントを務めました。しっかり練習をした上で本番を迎えました。しかし、この試合が接線で時間が経つごとに選手、スタッフ、観客の緊張感はどんどん高まりました。そのような中で、小さいミスをいくつかしてしまいました。日本も負けてしまい、悔しい気持ちでインターンシップを終えることになりましたが、お金では決して買えないような素敵で貴重な経験をしました。
●英語通訳・翻訳科1年 前田愛さん
3日目にアナウンスを担当させていただきました。この上ない緊張感にみまわれました。いろいろ不安だったのですが、周りの人たちが声をかけてくださったり、アナウンスチームの他の5人が励ましてくれたりしました。がんばろうという気持ちが強くなりすぎて、少しまちがってしまったところがありましたがなんとか終えることができました。あらためてアナウンスの大変さをわかった気がします。終わったあとにみなさんに「お疲れ」と言われるのがすごくうれしかったです。努力した点は、絶対に迷惑をかけないように何回も言葉を確認してもらったり、発音をみてもらったりして事前にたっぷり予習をしたことです。目上の方が多く、礼儀などを学べたこと、そして大阪府バレーボール協会の方たちも良くしてさって、楽しかったです。本当に普通体験できない、自慢できるような経験をさせていただき、自分の将来につながる事だったと思います。