大阪市姉妹都市交流協議会主催英語スピーチコンテストに、OCFL生が10年連続入賞、3年連続ダブル入賞したことは、本年9月のキャンパスニュースでお伝えしましたが、昨年の入賞者の一人、英語通訳・翻訳科2年生の谷口敦子さんが、今年の夏(オーストラリアでは冬ですが)、副賞としてメルボルン親善ツアーに招待された際のレポートを前回に引き続きご紹介します。
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→前編から続く
2週目はメルボルン大学でのお仕事でした。たった2日間だったのですが、翻訳や先生方の日本への研修旅行の旅程、予算を考えるというまた新しい経験をさせていただきました。日本のインターンシップでは、仕事をこれほどまでに任されることがなかったので、とても光栄でした。お世話をしてくれたレネはランチにも連れて行ってくれ、友達を紹介してくれ、話を聞いているうちに、日本人とオーストラリア人の仕事に対する気持ちの違いにも気付きました。
自分のキャリアアップやスキルアップのために転職を繰り返すのが当たり前のオーストラリアの実態を聞き、なんて向上心のある人たちなのだと感心しました。嫌になったから、飽きたからなどの理由で仕事を辞めてしまう人が多い日本と大違いで、それがまかり通る日本の弱さ、向上心のなさに驚きました。1つの会社に長くいることがなにより大切と思われている日本では、その会社で何ができるのか、自分の力をどのように生かせるか考えるのではなく、耐え忍んで生き延びた人が素晴らしいとされている気がしました。出る杭が打たれる社会で育った日本人はやはり、自分の意見を言うことをためらってしまい、世界に出たときに弱いといわれる原因なのではないかと考えさせられました。
最後にインターンをさせていただいたのはenotiaというソフトウエアの会社で、こちらでも翻訳をさせていただきました。日本語で説明されてもわからないような、未知の世界で、その上トレードショーに向けてのデモホームページの翻訳という大役で、3社の中でも1番プレッシャーのかかる仕事でした。シェーンの友達で社長のトニーは毎晩外食に連れて行ってくれ仕事以外でも、私のメルボルン滞在を素晴らしいものにしてくれました。
平日は毎日会社へ行き、大好きな翻訳をして、ホストマザーの作るおいしいご飯を食べて、ルームメイトと遅くまで話し込み、週末には友達と朝まで騒いで、本当に夢のような3週間でした。
こんな素晴らしい3週間になったのは、とくにシェーンのおかげです。それぞれの会社の初日にはかならず一緒に行ってくれて、いつも気にかけてくれ、信じられないくらいたくさんのコーヒーを御馳走してくれて、翻訳に興味があると伝えると、いろんな資料や学校の情報を調べてくれ、行きたいと言えば動物園のチケットなどを手配してくれるなど、わがままな私に本当によくしていただきました。
自分がまずスピーチコンテストに参加するということが奇跡なのに、賞をいただいて、メルボルンに行くことができたなんて、帰ってきた今もまだ信じられない気持ちです。翻訳をやっていきたいという気持ちを再確認することができ、今ある状況に満足するのではなく、より良く、より高くあがっていく気持ちを持つことができました。
このような機会を与えていただいた先生方を始め、すべての方々に、そして、怠け者の私を信じて背中を押してくれた友達に心から感謝しております。
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